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[2005.01.09]
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あしたの売り方
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▼New York Times mulls charging Web readers(Computerworld)【英語】
http://www.computerworld.com/developmenttopics/websitemgmt/story/0,10801,98808,00.html
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あなたは_なに_にお金を払っていますか? 欲しいものはネット上にすべてある。でもお金を払っているのはなぜですか? それがわかれば,あしたのメディアの売り方がわかるはずです。
quote:ニューヨーク・タイムズ紙は,ウェブサイトの有料化を検討しているが,即座にそれを行う計画はないと述べている。ライバルであるウォール・ストリート・ジャーナル紙は課金を行っているが,ニューヨーク・タイムズはユーザー登録を行うだけで無料だ。ニューヨーク・タイムズの広報は「わたしたちはビジネスモデルを検討するために現在のウェブサイトを批評し,検討を行っている」と述べている。課金は新しい収入源を得られることになるが,広告主にとっては多くの読者を得られる無料版の方が魅力的である。
音楽CDの売り上げが減った,本や雑誌が売れなくなった,DVDも以前のビデオほど売れてない,ゲームも昔のような売り上げは見込めない,そんな話ばかりをきく。で,一部のアホはファイル共有がどぉのこぉのとか,携帯電話にお金を取られているからとか,そんな理由づけをしている。だが,そんなレベルの話だろうか。時代によって音楽が爆発的に売れた時代もあれば,書籍が爆発的に売れた時代もあった。いつも売り上げには波がある。だが,音楽も動画も書籍も全部すべてが売れなくなっているのだから,これはそのうちヒット作が出れば回復する,という次元の問題ではない。メディアを売る,新しい方法が必要になってきている。
ネットワーク上にすべての情報が集積されており,検索によって必要なものが取り出せる状況では,いままでのように文字や音楽や動画に金銭的価値は期待できない。だが,お金を払うべきだと思っている人間はたくさんいる(過去記事)。そこに,新しいメディアを売る商売の仕方が存在する。ニューヨーク・タイムズも,ただ有料にして金を取れば将来ずっと安泰になると思えないから,すぐにそれを実行できず,議論をしているのだ。iTunes ミュージックストアなんて昔と変わらないメディアの売り方でしかなく,たどり着くべき結末は,別にある。世界は,変化を必要としている。
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